やる気が出ないのはなぜ?「自分のパターン」を見つける方法
やらなきゃいけないことがある。わかっている。でも、体が動かない。
スマホを開いても、何をするでもなくスクロールするだけ。気づけば1時間が過ぎている。
「自分はなんてダメなんだろう」と思いながら、また明日に先延ばしにする——。
こうした経験を持つ人は少なくありません。そして多くの人は、やる気が出ない自分を責めています。
でも、やる気が出ないのは意志が弱いからではありません。やる気には「出やすい条件」と「出にくい条件」があるのです。
この記事の結論を先に言うと:
- やる気が出ないのは「意志の弱さ」ではなく、さまざまな要因の結果
- 「いつやる気が出て、いつ出ないのか」を知ることが対策の第一歩
- 気分を記録すると、自分だけのパターンが見えてくることがある
今、やる気が出ないなら
記事の本題に入る前に、今まさにやる気が出なくて困っている方へ。
「やる気を出す方法」を読む気力もないかもしれません。そんなときのために、1〜2分でできることを紹介します。
1. 立ち上がって、水を1杯飲む
座ったまま考え続けても、やる気は出てきません。まず体を動かす。水を取りに行く。それだけで、少しだけ状態が変わることがあります。
2. 窓を開けるか、外に出る
空気を入れ替える、外の風を浴びる。環境を変えると、気持ちが切り替わりやすくなることがあります。コンビニに行くだけでも構いません。
3. 「5分だけ」と決めて始める
やる気が出てから始めるのではなく、始めるからやる気が出るという考え方もあります。「5分だけやって、嫌ならやめていい」と自分に許可を出してみてください。
4. 今日はやらない、と決める
どうしても動けないなら、「今日はやらない」と決めてしまうのも一つの方法です。中途半端に悩み続けるより、「やらない」と決めて休む方が回復につながることもあります。
これらは一時的な対処です。
「やる気が出ない」が繰り返されるなら、なぜ自分はやる気が出ないのかを理解することが、長期的な対策につながります。
やる気が出ないのは「意志の弱さ」ではない
「やる気が出ない自分はダメだ」と思っていませんか?
でも、やる気が出ないのは性格や意志の問題ではなく、さまざまな要因が重なった結果であることが多いのです。
体の状態が影響している
やる気は、脳と体の状態に大きく影響されます。
- 睡眠不足:睡眠が足りないと、脳の機能が低下し、意欲や集中力が落ちやすくなると言われています
- 栄養不足:食事が偏っていると、脳に必要なエネルギーが不足することがあります
- 運動不足:体を動かさない生活が続くと、気分が停滞しやすくなる傾向があります
- 体調不良:風邪の引きはじめや、軽い不調でも意欲に影響します
やる気は「気持ち」の問題だと思われがちですが、体の状態と密接に関係しています。
脳のエネルギーには限りがある
私たちは1日の中で、大小さまざまな判断や選択をしています。
朝起きてから夜まで、何を着るか、何を食べるか、どう返信するか——こうした判断の積み重ねで、脳のエネルギーは消耗していきます。
夕方や夜になると「もう何も考えたくない」となるのは、脳が疲れているからです。これは意志の弱さではなく、脳の仕組みです。
「やりたくないこと」をやろうとしている
そもそも、やろうとしていること自体が「やりたくないこと」である可能性もあります。
本当はやりたくないのに、「やるべきだ」「やらなければ」と自分を追い込んでいる。そうした状態では、やる気が出なくて当然とも言えます。
やる気が出ないことは、「自分が本当に望んでいること」を考えるサインかもしれません。
環境や時期の影響
季節、天気、曜日、時間帯——こうした環境要因も、やる気に影響します。
- 冬は日照時間が短く、気分が落ち込みやすい人がいる
- 月曜日は週末との落差で意欲が下がりやすい
- 天気が悪い日は気分も沈みやすい傾向がある
自分のコントロール外の要因で、やる気が左右されることもあるのです。
「やる気が出るとき」を知る
やる気が出ない原因はさまざまです。そして、原因は人によって異なります。
一般的な「やる気を出す方法」が自分に効くとは限りません。大事なのは、自分の場合は何がやる気に影響しているのかを知ることです。
記録すると「傾向」が見えてくる
自分のパターンを知るには、「記録」が有効です。
毎日の気分を記録していると、「この日はやる気があった」「この日は何もできなかった」というデータが溜まっていきます。
1〜2週間ほど続けると、共通点やパターンが見えてくることがあります。
記録で見つかるパターンの例
実際に気分記録を続けた人が気づくパターンには、以下のようなものがあります。
睡眠との関係
- 「7時間以上寝た翌日は、やる気がある傾向がある」
- 「睡眠不足の日は、午後になると何もできなくなる」
曜日・時間帯との関係
- 「月曜日は毎週やる気が出ない」
- 「午前中は比較的動けるが、夕方以降は無理」
- 「週末になると気力が戻ってくる」
運動・外出との関係
- 「朝に散歩した日は、その後やる気が続きやすい」
- 「1日家にいた日は、どんどん無気力になる」
人との関わりとの関係
- 「人と話した日は気分が上がる傾向がある」
- 「一人で過ごす日が続くと、やる気が落ちる」
仕事・タスクとの関係
- 「大きな締め切りの前は、逆にやる気が出ない」
- 「やることが多すぎる日は、何も手につかない」
パターンがわかると、対策が具体的になる
「なんとなくやる気が出ない」という状態から、「たぶんこれが原因」という仮説が立てられるようになります。
- 睡眠が関係しているなら、寝る時間を確保する
- 月曜日が弱いなら、月曜は軽いタスクだけにする
- 午後に落ちるなら、重要な作業は午前中に入れる
- 運動が効くなら、朝に10分だけ散歩を入れてみる
すべてを解決できなくても、「自分の傾向を知っている」ということ自体が、一種のセルフケアになります。
気分記録のやり方
「記録」と聞くと、日記のように文章を書くことをイメージするかもしれません。
でも、やる気がないときに文章を書くのは無理があります。「気分を選ぶだけ」のシンプルな方法なら、続けやすくなります。
ステップ1:5段階から直感で選ぶ
その日の気分を、5段階から選ぶだけです。
| レベル | 意味 |
|---|---|
| 😄 | とても良い |
| 🙂 | 良い |
| 😐 | 普通 |
| 😞 | 悪い |
| 😢 | とても悪い |
「なぜその気分なのか」を深く考える必要はありません。「今日はなんとなく😞だな」——それだけで十分です。
ステップ2:タイミングを固定する
記録を忘れないコツは、タイミングを固定することです。
- 寝る前
- 歯を磨いた後
- 夕食の後
既存の習慣に紐づけると、忘れにくくなります。
ステップ3:メモは「任意」
気分を選ぶだけでも記録としては成立します。
ただ、やる気が出なかった日に「睡眠4時間」「一日中家にいた」などと短いメモを残しておくと、後から振り返るときにパターンを見つけやすくなります。
書きたいときだけ書けばいい。毎日書く必要はありません。
7日間テンプレート
まずは1週間、試してみてください。紙でもスマホのメモでも構いません。
月曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
火曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
水曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
木曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
金曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
土曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
日曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
1週間後の振り返り
1週間分たまったら、5分だけ振り返りの時間を取ってみてください。
見るポイント:
- 😞や😢が多かった日はいつ?
- その日に共通していることは?(睡眠、曜日、予定など)
- 逆に😄や🙂だった日は何が違った?
答えが出なくても大丈夫です。続けているうちに、パターンが見えてきます。
「やる気が出ない日」との付き合い方
パターンを知っても、やる気が出ない日は必ずあります。
大事なのは、やる気が出ない自分を責めないことです。
やる気がない日も「ただのデータ」
気分記録を続けていると、やる気がない日も「今日は😞だった」という事実として記録されます。
良い日も悪い日も、ただのデータ。悪い日があっても、それは失敗ではありません。そういう日だった、というだけです。
「やる気がなくてもできること」を持っておく
やる気がある日にしかできないことと、やる気がなくてもできることを分けておくと楽になります。
やる気がなくてもできることの例:
- 机の上を片付ける
- メールの返信(短いもの)
- 資料を読む(書くのではなく読む)
- 単純作業
- 散歩する
やる気が出ない日は、「やる気がなくてもできること」だけやればいい。それでも十分です。
休むことも「選択」
本当に何もできない日は、休んでいい。
「何もしなかった」ではなく、**「休むことを選んだ」**と考えてみてください。
無理に動こうとして消耗するより、休んで回復した方が、翌日以降のパフォーマンスは上がることがあります。
Nikkletについて
ここまで読んで「やり方はわかった。あとは続けられる仕組みが欲しい」と思った方へ。
紙やメモアプリでもできますが、忘れやすい人ほど「開いたらすぐ選べる」仕組みがあると続きます。今日から10秒で始められる場所として、Nikkletを紹介します。
Nikkletは、5つの絵文字から気分を選ぶだけの気分日記アプリです。
- 5つの絵文字から選ぶだけ:10秒で完了、考える必要なし
- カレンダーで一覧:1ヶ月の気分がひと目でわかる
- グラフで傾向を確認:気分の波を視覚的に把握
- メモは任意:「睡眠不足」「散歩した」など、短く残せる
- すぐ始められる:Googleアカウントでログインするだけ
記録が溜まってきたときに、カレンダーを眺めて「この週はやる気がなかったな」「先週と今週で何が違うかな」と振り返れます。
パターンは、記録があれば見つかります。
まとめ
やる気が出ない。何もしたくない。
それは、あなたの意志が弱いからではありません。
睡眠、体調、脳の疲労、環境——やる気はさまざまな要因に影響されるものです。
だから、自分を責める代わりに、自分のパターンを知ることから始めてみてください。
今日の気分を5段階から選ぶ。それだけで、数週間後にはパターンが見えてくるかもしれません。
「いつやる気が出て、いつ出ないのか」がわかれば、対策も立てやすくなります。
今日、寝る前に1回だけ試してみてください。10秒で終わります。
よくある質問
やる気が出ないのは病気ですか?
一時的にやる気が出ないことは、誰にでもあります。睡眠不足や疲労、ストレスなど、さまざまな要因で起こりうるものです。ただし、やる気が出ない状態が2週間以上続く、日常生活に支障が出ているといった場合は、うつ病などの可能性も考えられます。記事末尾の相談窓口をご覧ください。
記録を続けられるか不安です
毎日完璧に記録する必要はありません。週に数回でも、傾向は見えてきます。大事なのは「途切れないこと」ではなく「やめないこと」です。3日空いても、また再開すればいい。
メモに何を書けばいいかわかりません
書かなくても大丈夫です。気分を選ぶだけで十分です。もし書くなら、「睡眠時間」「運動したか」「人と会ったか」など、その日の事実を短く残しておくと、パターンを見つけやすくなります。
どのくらい続ければパターンがわかりますか?
個人差がありますが、1〜2週間ほど続けると傾向が見えてくることが多いです。曜日のパターンを知りたい場合は最低2週間が目安になります。
記録してもパターンが見つからなかったらどうしますか?
パターンが見つからないこともあります。それでも、「少なくとも睡眠や曜日は関係なさそうだ」という消去法的な気づきは得られます。また、記録を続けること自体が、自分の状態を客観視する習慣になります。
やる気が出ない状態が続く場合は
この記事で紹介した内容は、日常的なセルフケアの一つです。
以下のような場合は、この記事の方法ではなく、専門家への相談をおすすめします:
- やる気が出ない状態が2週間以上続いている
- 日常生活(仕事、学校、家事など)に支障が出ている
- 眠れない、食欲がないなど、体の不調も続いている
- 「消えてしまいたい」「何もかも投げ出したい」という気持ちがある
やる気が出ないことは、うつ病などのサインである可能性もあります。「ただの怠けだ」と自分を責めず、早めに相談することが大切です。
相談先の情報は、厚生労働省のサイトにまとまっています。
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」(相談窓口一覧)
- 厚生労働省「こころの健康」
- いのちの電話:0120-783-556
- よりそいホットライン:0120-279-338(24時間対応)
この記事について
この記事は、気分記録アプリ「Nikklet」の開発チームが作成しました。
私たちはアプリ開発者であり、医療・心理の専門家ではありません。 この記事は「気分記録」という方法の紹介を目的としており、医療的な助言を行うものではありません。
やる気が出ないことには、さまざまな原因が考えられます。この記事で紹介した内容は一般的な情報であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
心身の不調が気になる場合は、厚生労働省の相談窓口一覧や医療機関をご利用ください。
運営: nikklet.com