理由もなくイライラする?原因を見つける「気分記録」という方法
特に嫌なことがあったわけじゃない。誰かに何か言われたわけでもない。
なのに、ふと気づくとイライラしている。
「なんでこんなにイライラしてるんだろう」と考えても、答えが出ない。原因がわからないまま、モヤモヤだけが残る——。
こうした経験を持つ人は少なくありません。そして多くの人は、原因がわからない自分に対して「自分はおかしいのでは」と不安を感じています。
この記事では、**理由のわからないイライラの「傾向を見つける方法」**を紹介します。
この記事の結論を先に言うと:
- イライラの原因は「その瞬間」にはわからないことが多い
- 数日〜数週間の記録を続けると「パターン」が見えてくる
- 今日から**1日10秒(気分を選ぶだけ)**で始められます
今イライラしているなら
記事の本題に入る前に、今まさにイライラしている方へ。
記録は長期的にパターンを見つける方法ですが、「今このイライラをなんとかしたい」という気持ちもあると思います。1分でできる応急処置を3つ紹介します。
1. 深呼吸を3回
4秒吸って、7秒止めて、8秒で吐く。これを3回。呼吸に意識を向けることで、感情から少し距離が取れます。
2. 水を1杯飲む
脱水は気分に影響すると言われています。水を飲む行為自体が、一瞬の「間」を作ってくれます。
3. その場を離れる
可能なら、トイレに行く、外の空気を吸う、など物理的に場所を変える。環境を変えると気持ちも切り替わりやすくなります。
これらは一時的な対処です。
「なぜかイライラする日」が繰り返されるなら、自分のパターンを知ることが根本的な解決につながります。ここからが本題です。
なぜイライラの原因が「わからない」のか
「イライラの原因がわからない」というのは、実は当然のことかもしれません。
感情は複合的な結果だから
イライラは、単一の原因から生まれることは少ないです。
睡眠不足、仕事のプレッシャー、天気、体調、人間関係の小さな摩擦——こうした複数の要因が重なって、ある閾値を超えたときに「イライラ」として表れます。
だから「何が原因?」と聞かれても、1つに特定できないのは自然なことです。
渦中にいると客観視できない
イライラしている最中に「なぜ自分はイライラしているのか」を冷静に分析するのは難しいことです。
感情の渦中にいるとき、私たちは自分を客観的に見ることができません。答えが出ないまま考え続けると、さらにイライラが増すという悪循環に陥ることもあります。
時間が経つと忘れてしまう
仮にイライラの原因らしきものに気づいても、数日経てば忘れてしまいます。
「先週もこんな感じでイライラしたな」と思っても、それがいつで、何がきっかけだったかは曖昧になっている。だから同じパターンを繰り返しても、自分では気づけないのです。
「記録」するとパターンが見えてくる
では、どうすれば自分の傾向を知ることができるのか。
答えは「記録」です。
イライラの傾向は、1日だけ見ても見えてきません。でも、数日〜数週間の記録を並べて見ると、パターンが浮かび上がってくることがあります。
記録が「気づき」を生む理由
1. データとして客観視できる
記録は、感情を「外」に出す行為です。自分の中でモヤモヤしていたものが、カレンダーやリストに並ぶと、一歩引いた視点で眺められるようになります。
2. 忘れても記録が残る
人間の記憶は曖昧ですが、記録は残ります。「2週間前の火曜日も調子が悪かった」ということが、記録があれば確認できます。
3. パターンは「比較」から見つかる
1日だけでは見えないものも、複数の日を比較すると見えてきます。「毎週月曜に調子が悪い」「睡眠不足の翌日にイライラしやすい」——こうしたパターンは、記録を並べて初めて気づけます。
大事なポイント:原因ではなく「傾向」
ここで注意したいのは、記録で見つかるのは**「原因」ではなく「傾向」**だということです。
「月曜日にイライラしやすい」というパターンが見つかっても、月曜日がイライラの原因とは限りません。月曜日に起きやすい何か(会議、通勤、週明けの疲れなど)が関係しているのかもしれません。
でも、傾向がわかるだけで十分です。「月曜は調子を崩しやすい」と知っていれば、予定を軽くする、前日に早く寝るなど、対策を考えられるようになります。
気分記録のやり方
「記録」と聞くと、日記のように文章を書くことをイメージするかもしれません。
でも、毎日文章を書くのは続きません。続かなければ、パターンも見つかりません。
ここでおすすめしたいのが、「気分を選ぶだけ」の記録方法です。
ステップ1:5段階から直感で選ぶ
その日の気分を、5段階から選ぶだけです。
| レベル | 意味 |
|---|---|
| 😄 | とても良い |
| 🙂 | 良い |
| 😐 | 普通 |
| 😞 | 悪い |
| 😢 | とても悪い |
「なぜその気分なのか」を深く考える必要はありません。「今日はなんとなく😞かな」——それだけで十分です。
ステップ2:タイミングを固定する
記録を忘れないコツは、タイミングを固定することです。
- 寝る前
- 歯を磨いた後
- 夕食の後
既存の習慣に紐づけると、忘れにくくなります。
ステップ3:メモは「任意」
気分を選ぶだけでも記録としては成立します。
ただ、イライラした日に「会議が3つ続いた」「睡眠4時間」などと短いメモを残しておくと、後から振り返るときにパターンを見つけやすくなります。
書きたいときだけ書けばいい。毎日書く必要はありません。
7日間テンプレート
まずは1週間、試してみてください。紙でもスマホのメモでも構いません。
月曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
火曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
水曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
木曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
金曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
土曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
日曜:___(😄 🙂 😐 😞 😢)メモ:
週1回の振り返り
1週間分たまったら、5分だけ振り返りの時間を取ってみてください。
見るポイント:
- 😞や😢が多かった日はいつ?
- その日に共通していることは?(曜日、予定、睡眠など)
- 逆に😄や🙂だった日は何が違った?
答えが出なくても大丈夫です。「なんとなく月曜が多いかも」くらいの気づきでも、続けているうちに傾向が見えてきます。
見つかる「パターン」の例
実際に気分記録を続けた人が気づくパターンには、以下のようなものがあります。
曜日のパターン
- 「毎週月曜日に気分が落ちている」
- 「金曜日は比較的調子がいい」
- 「日曜の夜になると憂鬱になる」
週のリズムと気分の関係が見えてくると、月曜日に予定を詰め込みすぎない、などの対策を考えられるようになります。
睡眠のパターン
- 「睡眠が6時間以下の翌日は調子が悪いことが多い」
- 「週末に寝すぎると、週明けの調子が悪い傾向がある」
睡眠と気分の関係は強いと言われています。自分のデータで傾向を確認できると、睡眠を優先する動機になります。
人・予定のパターン
- 「特定の会議の後に気分が落ちやすい」
- 「人と会わない日が続くと調子が下がる傾向がある」
- 「外出が多い日は疲れて気分が悪くなりやすい」
人間関係や予定の入れ方と気分の関係が見えてくることもあります。
季節・時期のパターン
- 「毎年この時期は調子が悪い」
- 「月末・月初はイライラしやすい傾向がある」
数ヶ月〜1年と記録を続けると、季節や時期のパターンも見えてきます。
パターンに気づいたら
パターンに気づいたからといって、すべてが解決するわけではありません。
でも、「なぜかわからない」という状態から「たぶんこのあたりが関係している」という状態に変わるだけで、気持ちは楽になります。
傾向がわかれば、対策を考えることができます。
- 睡眠不足と相関がありそうなら、寝る時間を確保してみる
- 月曜日に落ちやすいなら、月曜の予定を軽くしてみる
- 特定の予定の後に落ち込みやすいなら、その後にリカバリーの時間を作る
すべてを解決できなくても、「自分の傾向を知っている」ということ自体が、一種のセルフケアになります。
Nikkletについて
ここまで読んで「やり方はわかった。あとは続けられる仕組みが欲しい」と思った方へ。
紙やメモアプリでもできますが、忘れやすい人ほど「開いたらすぐ選べる」仕組みがあると続きます。今日から10秒で始められる場所として、Nikkletを紹介します。
Nikkletは、5つの絵文字から気分を選ぶだけの気分日記アプリです。
- 5つの絵文字から選ぶだけ:10秒で完了、考える必要なし
- カレンダーで一覧:1ヶ月の気分がひと目でわかる
- グラフで傾向を確認:気分の波を視覚的に把握
- メモは任意:書きたいときだけタイトル・本文を追加
- すぐ始められる:Googleアカウントでログインするだけ
記録が溜まってきたときに、カレンダーを眺めて「この週は😞が続いてるな」「先月はこのあたりで調子を崩していたな」と振り返れます。
傾向は、記録があれば見つかります。
まとめ
理由もなくイライラする。原因がわからない。
それは、あなたがおかしいのではありません。
イライラは複合的な要因の結果であり、渦中にいると見えないものなのです。
だから、記録する。1日の終わりに、今日の気分を5段階から選ぶ。それだけで、数週間後にはパターンが見えてきます。
今日、寝る前に1回だけ試してみてください。「今日の気分はどれかな」と考えて、5つの絵文字から選ぶ。10秒で終わります。
傾向がわかるかどうかは、記録してみてから確かめればいい。
よくある質問
記録を続けてもパターンが見つからなかったらどうしますか?
パターンが見つからないこともあります。それでも、「少なくとも曜日や睡眠は関係なさそうだ」という消去法的な気づきは得られます。また、記録を続けること自体が、自分の状態を客観視する習慣になります。
イライラした日を記録するのが嫌です
気分が悪い日を記録することに抵抗を感じるのは自然なことです。でも、記録を続けていると、良い日も悪い日も「ただのデータ」として見られるようになる人が多いです。悪い日を記録することは、自分を責めることではありません。
毎日記録しないと意味がないですか?
毎日でなくても意味はあります。週に数回でも、傾向は見えてきます。完璧を目指すと続かないので、できる日だけで大丈夫です。
メモに何を書けばいいかわかりません
書かなくても大丈夫です。気分を選ぶだけで十分です。もし書くなら、「会議が多かった」「睡眠不足」「天気が悪かった」など、その日にあった事実を短く残しておくと、後から見返すときに役立ちます。
イライラが強い・長引く場合は
この記事で紹介した「気分記録」は、日常的なセルフケアの一つです。
イライラが強い、長期間続いている、日常生活に支障があるといった場合は、気分記録ではなく、専門家への相談をおすすめします。
相談先の情報は、厚生労働省のサイトにまとまっています。
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」(相談窓口一覧)
- 厚生労働省「こころの健康」
この記事について
この記事は、気分記録アプリ「Nikklet」の開発チームが作成しました。
私たちはアプリ開発者であり、医療・心理の専門家ではありません。 この記事は「気分記録」という方法の紹介を目的としており、医療的な助言を行うものではありません。
心身の不調が気になる場合は、厚生労働省の相談窓口一覧や医療機関をご利用ください。
運営: nikklet.com