日記が続かない本当の理由。書かずに続ける「気分記録」のすすめ
日記アプリを開く。真っ白な画面を見つめる。「今日は特に何もなかったな」と思いながら、そっと閉じる。
その繰り返しで、いつの間にか開かなくなっていた——。
これは多くの人が経験する「日記の終わり方」です。そして私たちは、日記が続かないのは、日記という形式そのものに原因があると考えています。
意志が弱いのではありません。日記の「書く」という仕組みが、そもそも続かないようにできているのです。
この記事の結論を先に言うと:
- 三日坊主になるのは「書く日記」が合っていないだけ
- 解決策は、文章ではなく 気分を1つ選ぶだけの記録
- 今日から 1日10秒(絵文字を選ぶだけ) で始められます
なぜ「書く日記」は続かないのか
日記が続かない理由として、「忙しい」「面倒」「何を書けばいいかわからない」がよく挙げられます。でも、本当の原因はもっと根深いところにあります。
毎日「何かを生み出す」のは重い
日記を書くということは、毎日ゼロから文章を生み出すということです。
考えて、言葉を選んで、文にまとめる。たとえ数行でも、これは創作行為です。仕事や家事で疲れた夜に、さらに「生み出す」エネルギーを使うのは、想像以上に負担が大きい。
日記は「記録」のはずなのに、「創作」になってしまっている。 これが続かない構造的な理由です。
感情は言葉にしにくい
「今日はなんとなくモヤモヤした」「理由はわからないけど気分が重い」
こうした曖昧な感情を、的確な言葉で表現するのは難しいことです。言語化できないまま書こうとすると、「うまく書けない」というストレスが生まれます。
そして多くの人は、うまく書けないことを「自分の能力不足」だと感じてしまう。でも違います。感情はそもそも、言葉にしにくいものなのです。
空白が「失敗」に見える
従来の日記は、書かなかった日が空白として残ります。
カレンダーに並ぶ空白の日々。それを見るたびに「また続かなかった」という挫折感が蓄積されていく。日記を開くこと自体が、過去の失敗を突きつけられる体験になってしまいます。
「書かない」という発想の転換
私たちは考えました。
日記の目的が「自分を振り返ること」なら、書くことは手段であって目的ではないはずだ、と。
そこで生まれたのが、書かなくていい日記という発想です。
気分を「選ぶだけ」でいい
気分記録(ムードトラッキング)とは、その日の気分を選ぶだけで完結する記録方法です。
1日の終わりに、今日の気分を5つの中から選ぶ。それだけで記録は完了。
文章を考える必要はありません。言葉にできなくても大丈夫。「なんとなく良かった」「なんとなく重かった」——その感覚のまま、当てはまる気分を選ぶだけです。
たとえば、こんな感じです:
- 月:😐 普通(会議が多くて淡々)
- 火:😞 悪い(寝不足だった)
- 水:🙂 良い(朝に少し散歩した)
たった3日分でも、「寝不足の日は気分が落ちやすい」という傾向が見えてきます。
文章で立派に書かなくても、気分だけで十分に"自分の取扱説明書"が育っていきます。
なぜ5段階なのか
気分を細かく10段階や100段階で記録するアプリもあります。でも、細かすぎると迷いが生まれます。「今日は6か7か...」と考え始めた時点で、それは負担になっている。
5段階なら、直感で選べます。「良い」「普通」「悪い」を軸に、その強弱を加えた5つ。考えずに選べることが、続けられる条件だと私たちは考えています。
なぜ絵文字なのか
数字やスコアではなく、絵文字を使う理由があります。
絵文字は、言語化を必要としません。😄を見れば「良い気分」だとわかる。😞を見れば「落ち込んでいた」とわかる。
カレンダーに並んだ絵文字を眺めるだけで、言葉を介さずに1ヶ月の気分を振り返れる。言葉にできない感情を、言葉にしないまま記録できる。 これが絵文字を選んだ理由です。
気分を記録すると何が変わるか
「気分を選ぶだけで意味があるの?」と思うかもしれません。
でも、記録を続けた人の多くが気づくことがあります。
自分のパターンが見えてくる
週明けはいつも調子が悪い。月末になると気分が落ちる。この季節は毎年しんどい。
こうしたパターンは、記録しないと気づけません。気づけば、対策を考えられるようになります。
「なんとなく」に理由が見つかる
「最近なんとなく調子が悪い」と感じていたとき、記録を見返すと原因が見えることがあります。
睡眠が乱れていた週。予定が詰まっていた時期。人と会わない日が続いていた期間。
記録は、曖昧な感覚に輪郭を与えてくれます。
良い日も悪い日も、ただの記録になる
気分が悪い日を記録することに抵抗がある人もいます。でも、記録を続けていると、良い日も悪い日も「ただのデータ」として見られるようになります。
悪い日があっても、それは失敗ではありません。ただ、そういう日だった。 それだけのことです。
気分記録を続けるコツ
シンプルな気分記録でも、習慣化できないことはあります。いくつかのコツをお伝えします。
時間を固定する
「寝る前」「歯を磨いた後」など、既存の習慣に紐づけると忘れにくくなります。新しい習慣を作るより、今ある習慣に乗せる方が定着しやすい。
完璧を目指さない
1日忘れても、3日空いても、気にしない。
大事なのは「途切れないこと」ではなく「また再開すること」です。空白があっても、そこから続ければいい。
分析しすぎない
記録を見て「なぜこの日は気分が悪かったんだろう」と深掘りしすぎると、記録すること自体が重くなります。
眺めるだけでいい。パターンは、見ているうちに自然と見えてきます。
書きたくなったら、書けばいい
気分記録のいいところは、「書かなくてもいい」が「書いてはいけない」ではないことです。
基本は気分を選ぶだけ。でも、書き残したいことがあれば、タイトルと本文でメモを追加することもできます。
嬉しいことがあった日。モヤモヤを整理したい日。忘れたくない出来事があった日。そういう日だけ、短いメモを残せばいい。
長く書く日があっても、書かない日があっても大丈夫。「毎日書かなければ」というプレッシャーがないからこそ、書きたいときに自然に書ける。これが、私たちが目指した形です。
Nikkletについて
ここまで読んで「やり方はわかった。あとは続けられる仕組みが欲しい」と思った方へ。
紙でもできますが、忘れやすい人ほど「開いたらすぐ選べる」仕組みがあると続きます。今日から10秒で始められる場所として、Nikkletを置いておきます。
Nikkletは、「日記が続かない」という悩みから生まれた気分日記アプリです。
従来の日記に挫折した人でも続けられる方法はないか。書くことが負担にならない記録の形はないか。そう考えて作りました。
- 5つの絵文字から選ぶだけ:10秒で完了、考える必要なし
- カレンダーで一覧:1ヶ月の気分がひと目でわかる
- グラフで傾向を確認:気分の波を視覚的に把握
- メモは任意:書きたいときだけタイトル・本文を追加
- すぐ始められる:Googleアカウントでログインするだけ
まとめ
日記が続かないのは、あなたのせいではありません。
「書く」という形式が、毎日続けるには重すぎるのです。
だから、書かなくていい。今日の気分を選ぶだけで、それは立派な記録です。
今日、寝る前に1回だけ試してみてください。5つの絵文字から、今日の気分を選ぶ。それだけです。
10秒で終わります。考える必要はありません。
続くかどうかは、やってみてから決めればいい。
よくある質問
悪い気分の日ばかりになりそうで怖いです
大丈夫です。実際に記録を続けると、良い日も悪い日もあることに気づきます。そして不思議なことに、記録を続けるうちに「悪い日があっても当たり前」と思えるようになる人が多いです。記録は評価ではありません。ただの事実です。
記録を見返すのがつらくなりませんか?
感情的な文章が残る日記と違い、気分記録はシンプルな絵文字の羅列です。見返しても「そういう時期だったんだな」と客観的に眺められます。言葉にしていない分、過去の感情に引きずられにくいのが特徴です。
毎日記録しないと意味がないですか?
毎日でなくても意味はあります。週に数回でも、気分の傾向は見えてきます。「毎日やらなければ」と思った時点で、それは続かない仕組みになっています。できる日だけで大丈夫です。
過去の日付に記録できますか?
はい、Nikkletでは過去の日付にも記録できます。「昨日の記録を忘れた」という場合も、後から追加できます。
スマートフォンでも使えますか?
はい。Webアプリなので、スマートフォン、タブレット、パソコン、どのデバイスでも使えます。ホーム画面に追加すれば、アプリのように起動できます。
※本記事は生活習慣の改善を目的とした情報提供であり、医療的な助言ではありません。気分の落ち込みが強い場合や長く続く場合は、医療機関や専門家への相談をおすすめします。